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官民連携講座レポート「地方創生カレッジ in 鹿児島」
下記講座の内容は、eラーニング講座「デジタルを活用した地域の社会課題解決の知識・ノウハウを学ぶ『地方創生カレッジ 官民連携講座』(令和6年度)」に掲載されています。
2025年1月18日(土)・19日(日)に、「地方創生カレッジin鹿児島 スポーツ×地方創生 共に創る、未来の活力」が開催されました。
開催概要
主 催 | 公益財団法人 日本生産性本部 |
事務局 | OCC教育テック総合研究所/株式会社ウフル |
後援・協力 | 鹿児島市、鹿児島ユナイテッドFC、株式会社鹿児島レブナイズ、株式会社H&Eテクノロジー |
日本の地方都市は人口減少や経済活動の停滞という課題に直面しています。特に地域活性化が求められる中、地方創生の一環として、地域の特性を活かした具体的な施策が必要です。
その具体的な策の一つが、「スポーツクラブ」がもたらす集客力や地域社会との結びつきを活用し、地域経済を活性化させる取り組みです。スポーツクラブはJリーグで60、プロ野球で12、Bリーグ(バスケットボール)で38、リーグワン(ラグビー)で26のように全国に拠点があり、多くの地域で取り組むことができます。
そこで、スポーツクラブを核とした地域活性化を実現するためのアイデアを構想し、実行できる人材の育成することを目的に、講演及びワークショップを開催しました。
下の画像をクリックすると、本セミナーのチラシ(pdfファイル)をダウンロードいただけます。
参加者は、地域課題に即した実践的知識やノウハウなどが学べる「地方創生カレッジ」の下記講座を学習したうえで当日の講座に臨むことで、より一層深掘りした議論が実施できました。
eラーニング講座の1講座
119「スポーツと地域創生~新潟の事例から」
プログラム
【第1部】スポーツクラブと地域活性化の現状
・スポーツクラブの可能性
・プロスポーツチームによる新しい事業の例
・成功の背景、スポーツクラブに求められること
講師:原山青士氏(OCC教育テック総合研究所)
【第2部】事例紹介_鹿児島レブナイズ様
・鹿児島レブナイズの取り組み
・プロスポーツで街は元気になる
講師:有川久志氏(株式会社鹿児島レブナイズ代表取締役社長COO)
【第3部】事例紹介_鹿児島ユナイテッド様
・鹿児島ユナイテッドの概要
・プロスポーツビジネスの紹介
・地域活性化の取り組み
講師:徳重剛氏(鹿児島ユナイテッド代表)
【第4部】パネルディスカッション
・データで考えるスポーツクラブに期待されること
・スポーツクラブと地域活性
講師:徳重剛氏(鹿児島ユナイテッド代表)
高橋秀和氏(株式会社ウフルBusiness Development Unit部長)
【第5部】ワークショップ
・キーワード出し(個人)
・「フォアキャスティング」「バックキャスティング」それぞれの視点でのアイデア出し
・アイデアの具体化に向けたディスカッション
ファシリテーター:高橋秀和氏(株式会社ウフルBusiness Development Unit部長)
参加者
IT 、スポーツクラブ関係者、自治体、学生・生徒、メディア、医療・介護、コンサルなど全20名。
成果のポイント
1. 地域課題・テーマ
スポーツクラブを核とした地域活性化
2. 現状と問題点
- スポーツクラブにファンが集まり、試合においては盛り上がりを見せる一方で、スポーツクラブへの経営という観点での理解が乏しく、有効な地域資源であるスポーツクラブを地域の経済効果につなげることができていない。
3. 目指すべき方向性、その実現に向けた具体的施策
- スポーツクラブには、シティプライドや生きる糧になるなど、そもそも測定できない価値がある。そこで、スポーツクラブは、地元イベントへの参加や学校訪問、県の委託活動等チーム関係者が各種活動に参加することで、「住民が身近に感じられるスポーツクラブ」「住民から愛されるスポーツクラブ」を創り、さらに地元のファンに愛されるための取り組みをしている。
- 昨今では、それとは別に、エンターテインメントで地方を代表する企業やヒトを巻き込み、経済的に盛り上げることも可能。スポーツクラブをコミュニティ化し、本業で経済的な価値を生むビジネスマッチングを行う事例も誕生している。(スポンサーをすることが、本業にメリットが出る)
- さらに、スポーツクラブが投資を行い、ふるさと納税ポータルサイト開設やオリジナルグッズの販売など、新しい事業を始める事例が生まれている。
4.今回の講義やワークショップ、ディスカッションを通じて得た気づき
- 企業とは異なる、知名度と公共性の高さを生かした、スポーツクラブだからこそできる地域活性化の形がある。それは、試合を楽しむだけではなく、地元経済の活性化につなげることも可能。
- 観客数や資金等の「測定できる価値」と、住民からの信頼・関心等の「測定できない価値」両方を向上させることが大切である。
- 他地域・多業種の人間も巻き込む等、多角的な視点での地方創生を考案する必要がある。
5. 成果スキーム図
参加者の声から
- 地元のプロスポーツチームの現状や課題など、ディープな話を生の声で詳しく聞くことができて大変よかった。この先、スポーツを核とする、さらに鹿児島を元気にするためのアイデアを考えてみたい。
- 現場の方から語られる現状、見えている世界を知るとともに、鹿児島の人・鹿児島の外の人の視点を知る・気づく機会となりました。
- 普段とは別の視点でスポーツについて考えることができた貴重な機会でした。ワークショップでのアイデアの出し方もですが、徳重さん・有川さんのお話に非常にリアリティーがありクラブ運営の難しさや可能性を肌で感じることができました。
- スポーツチームの2名の社長のお話は業界の現状と運営について聞くことができ勉強になった。いろんな業界の方とディスカッションすることもあまりないので大変楽しい時間でした。ありがとうございました。
- スポーツを中心とした地方創生や地域活性に自らも興味を持ち、議論できたことは大変有意義でした。企画案を決めて実行していくにはもう少しスコープを絞って、案を持ち寄って議論しても面白いかなと思いました。次回も参加機会があればぜひ参加してみたいです。
- 普段私たちがテレビで見ているプロスポーツの裏側について学ぶ機会・その社長の話を直接伺う機会は滅多にないため、私にとっては非常に勉強になるものであり、鹿児島をリードするプロスポーツ組織が地方創生に向けて団結を必要としていること、決して良いとは言い切れない環境下で組織をやりくりされているときの思いを、言葉の端々から感じました。また、私の兄妹も非常に貴重な経験ができたと喜んでいました。特に妹については、学校でディスカッションを経験していたが、内容の深さ、視座の違いといった部分で学生と社会人の違いというものを感じたと、興奮気味に語っていたのが印象的でした!
- この度は素敵なお時間をありがとうございました!地方創生カレッジが、幅広い世代の活躍している人によって支えられ、地方の魅力を発信し、その結果、県内から上京した若者が将来のUターンを選択肢の1つにでも入り、地方創生が果たされることを、祈念しております。
- 2日目は参加できませんでしたが、1日目にお渡しいただいた情報が濃密でした。またワークショップも短めの時間だった気はしますが、そのなかでも色々と頭を使う工夫がされていて、交流も含めて楽しく意義ある時間となりました。限られた時間の中での運営、お疲れさまでした。ありがとうございました。
- Jリーグ、Bリーグのリアルな経営視点をお話いただけたのがすごくよかったです。売り上げ規模感やチケット販売の目標値、JリーグとBリーグの違いなど、クラブ運営の視点が面白く参考になりました。
- 地方創生のやり方として色々と勉強になりました。気になった点としては
・何処からの費用で成り立っていて何が終着点なのか
・省庁が絡むと思うがそこは成果物に責任をとっているのか
・もっと地元の企業や団体を混ぜ込んで主催して「本気」で盛り上げに行くのはどうか
などなどが見えてくると最終的に大きなムーブメントを起こせる?なんて考えていました!今回は有難う御座いました!
お問い合わせ先
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公益財団法人日本生産性本部 地方創生カレッジ事務局
E-mail:college@jpc-net.jp
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